Manual Medicine 大場 弘 Blog 

マニュアルメディスン(徒手医学療法)は全身をトータルに捉え身体の連関性を追求する医学です。
ここではマニュアルメディスンによる治療法や、症例などをご紹介していきたいと思います。

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上部頸椎と眼球運動
 

上部頸椎テクニック

 

カイロプラクティックの世界には、伝統的に上部頸椎をきわめて重要視し、その部位だけの調整で全身を整えることができると豪語する人達も少なくありません。

 

もちろん、重い頭を載せている上部頸椎になにかしら不都合がありますと、身体は歪んでしまいます。上部頸椎の緊張バランスに支障があって頭位が傾くということも、神経学的にみれば、いろいろな影響があるわけです。

 

視るという視覚系は、人間の脳にとってきわめて重要な位置づけにあり、正しく外界の像が身体情報と統合されて脳に反映されなければなりません。

先回の学会報告と題したブログで述べたように、RSD(反射性交感神経ジストロフィ)の発症メカニズムも、身体情報と視覚情報のミスマッチに起因しているという証拠が示されたわけです。

 

機能神経学的にみますと、上部頸椎からの身体情報は、正しく素早く対象物をとらえ注視するという眼球運動に欠かせないものです。逆にまた、眼球運動に関わる情報は、視覚系と身体バランス系のいわば接点にあたるわけです。

 

カイロプラクティック上部頸椎テクニック学派が豪語することもわからないではありません。ただ上部頸椎にだけ注目して完結するわけにもいかないのですが、長い間、私自身も少しばかりこだわってきたところでもあります。

 

最近、上部頸椎を調整するための技法で、私なりにイメージがようやく掴まえられ、ある確信が生まれてきました。このきっかけをもたらしてくれたのは平林先生という先生です。

彼はアトラス・オーソゴナル・テクニックと呼ばれる最上級テクニックを日本で続けてこられ、自分なりの方法を開発されて、治療を続けてきたというのです。

 

アトラス・オーソゴナル・テクニックが日本に紹介されてから、結構、年月が経っていると思いますが、これを続けている先生はきわめて少ないのではないでしょうか。

このアトラス・オーソゴナル・テクニックを正規の方法でやるとなると、厳密な位置で三次元的に撮影されたレントゲン像が必要であり、また正確な角度で刺激(瞬間的な振動波)を入射するための装置が必要だからです。

 

何年ぶりかで彼から電話があったのですが、入院しているというのです。ヘルニアということで、今にも手術されそうだから、とにかく病院から外出して行くから、私の治療を受けさせてくれと言うのです。

早速やってきた彼は、どう姿勢をとっても痛くて眠れない日が続いているということで憔悴した表情でした。何回か身体呼吸療法で治療して、下肢痛はほとんど改善できました。

 

病院も退院して、痛みも落ち着き余裕がでてきたころ、彼の上部頸椎談議となったのです。実際に私が被験者になって彼の技法で上部頸椎を調整してもらったりもしました。

彼の個人レッスンを受けたようなものでした。

私自身これまでの知識がありましたので、彼が話すエッセンスを何十倍にも膨れ上げさせ、先にこれ以上進むことができないでいた壁を突破するための知恵を拝借させてもらいました。

 

こうした経験的な理論に自分なりの感覚を融合させて、身体呼吸療法的な調整法を、患者さんの治療を通して会得させてもらいました。

 

カイロプラクティックの調整(アジャストメント)は、いきなり骨を鳴らすような矯正として恐れられていますが、決して骨を鳴らすことが目的ではないのです。また、古い厚生省の通達で、頸椎の矯正は禁じられています(三浦リポート)。問題は、素人の人達がカイロプラクティックのまねごとをしているから様々な事故が生じているように思えます。

 

私が会得した調整法は、アトラス・オーソゴナル・テクニックのセッティング方法に、瞬間的な重力刺激を呼吸の間隙に与えるようなものです。フッと、脱力的に、微妙な刺激を頭の重さで与えるだけのことです。何ヶ月かかかりましたが、ようやく良い感じになりました。

 

治療は、身体が自然に矯正してくれるように方向付けしてあげられるのが最善です。

 

もっともボキボキとやって欲しいという望む人も少なくないでしょうが、それは慰安ということになってしまいます。それはそれで必要なことかも知れません。疲れがとれやすいということなのでしょう。

 

眼球運動の臨床研究とあいまって、上部頸椎は重要なテーマの一つです。

私なりの調整法を検証してゆくためにも、ぜひ平林先生を招いて勉強会をもちたいと考えています。いつかこのブログで、ご案内のお知らせをしたいと思います。

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