Manual Medicine 大場 弘 Blog 

マニュアルメディスン(徒手医学療法)は全身をトータルに捉え身体の連関性を追求する医学です。
ここではマニュアルメディスンによる治療法や、症例などをご紹介していきたいと思います。

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能楽師 山村庸子先生に学ぶ その5
 

 

毎月一回、山村庸子先生に『息の遣い方』を学ぶために、お能の謡曲の稽古をつけてもらっています。

 

下っ腹にグッと力を込めその力が抜けないよう、謡を心がけていたのですが・・・。

 

最近ちょっと独りで稽古をしていなかったために、下っ腹にグッと根を張る感覚を忘れていました。それで稽古に行ったものですから散々でした。

汗を吹き出しながら一生懸命教えていただいている山村庸子先生には、申し訳ないかぎりです。

 

出来ていたかと思っていた基本がどこかに行ってしまっていました。

基本がしっかりと身に付くまで、不断の稽古が必要だし、そう簡単に身に付くものではないと実感させられています。

 

剣道型居合いでも、適法な姿勢といった基本が身に付くまで少なくとも三年以上はかかるのではないでしょうか。それが出来てはじめて、緩急とか、鞘離れの鋭さが出てくるようです。

 

何事にも基本が身に付くまで、決して型から外れてはいけないものなのですが、基本があやふやな状態では、正しい感覚もあやふやでふと気がつくと見失っているのです。

 

お能の謡でも姿勢が先ず基本の一つです。腰を入れて、お臍が下を向くようにします。両手の指を組んで後頭部に手枕をするようにあて、それにグッと頭を押しあてるようにして、首筋をまっすぐにします。

気道をまっすぐに息が口蓋にぶつかるようにするためです。息は口の方向ではなく、口蓋にぶつけるように上方にハァッーと口蓋にぶつけるのです。息に載った音は、気道や気管支にはね返され、からだの中で響くようにするのです。

 

からだの中で音を大きく響かせるためには、息がもれてはだめなのです。それに横隔膜はできるだけ降下させ、肺に溜まっている空気の容量をできるだけ大きくして逃さないようにします。

そのために下っ腹に力が入っていなければならないのです。ちょっと緩むだけで息が逃げてしまい、謡にならないのです。

居合いでも同じなのでしょう。グッと下っ腹に力を込めて肩の力を抜き、刀の抜きはじめはゆっくりと、それから刀が鞘から離れる瞬間に光を放つような早技になるわけです。居合いにも息の遣い方があると思っています。息をできるだけ逃さないで、最初から最後まで一つの息の遣い方だと思うのですが、なかなかそこまでいきません。

 

このようにグッと息を下っ腹に溜めるその充実感が、お能の謡のいのちかとも思えるのです。息の響きがなければ謡にならないのです。

 

先回の稽古では、一生懸命指導してくださっている山村庸子先生も、私の謡にさぞやまたがっかりされたのではないかと・・

 

もう一度、基本にかえって毎日ちょっと稽古をしています。

 

 

ところで下っ腹に息をグッと込める力の入れ方、これにはどのような筋肉の使い方をしているのでしょうか?

 

いろいろと考えているのですが、明確にわからないでいます。

腰を入れて、下っ腹にグッと圧力が入ってくる感覚なのですが、このときどんな筋肉がはたらいているのか・・・

 

横隔膜は基本的に意識でコントロールできる随意筋ではありません。したがって横隔膜を収縮させて息を溜めることは意識的にはできません。

 

横隔膜の収縮による吸気は生理的、自律的活動なのです。

横隔膜の呼吸運動はほとんど寝ているときにおきています(寝ている人にはもちろんわかりませんが)。

自覚できるのは、激しい運動の直後に横隔膜で呼吸しているときです。

通常、意識的に息を吸い込んでいるときは吸気補助筋によるもので、横隔膜の動きは二次的なものです。

 

頭脳活動をしているときには決して横隔膜の呼吸運動はおこりません。

コンピュータや仕事に集中しているときには、横隔膜の呼吸運動はむしろ抑制されています。大脳皮質の活動が横隔膜の吸気活動をなにかしら抑制するのでしょう。

 

それでもお能の謡や武芸では横隔膜を間接的にも有効に使っていますので、不思議なのです。何かしらの筋肉の活動によって、横隔膜が降下できるような姿勢をつくっていると思われます。そうした姿勢によって息を下に向かって自然に吸い込みやすくしているのだと思うのですが、その仕組みがまだよくわからないでいます。

 

もし、だれかわかる人がいましたら・・

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